2020.05.18
田園回帰
こんにちは農業コンサルタントの山下弘幸(やましたひろゆき)です。
最近、自粛生活である異変が起きていることをご存知でしょうか。
それは、「田園回帰」 つまり、「人は自然に帰りたがる」ということらしいのです。
都市に住む若者を中心に、農村への関心を高め新たな生活スタイルを求めて都市と農村を人々が行き交う「田園回帰」の動きが活発化してきました。
これまでも定年退職を契機としたシニア世代の農村への定住志向者が多くなってきていましたが、これからは若い世代も農村への移住を真剣に考え始めてきたようです。
これは今回のコロナ禍が要因となっているのですが、
会社での仕事もリモートワークを実施することで仕事も会議はオンラインでできることが分かった今、高い家賃を払って感染リスクを冒してまで都会に住むことに疑問を感じている若者も多くなっているようです。
一方、
農村について、「空気がきれい」、「住宅・土地の価格が安い」、「自然が多く安らぎが感じられる」、「子どもに自然をふれさせることができる」等の良いイメージがあるようで、
特に子育て世代には適しているとして俄然注目を集めているようです。
ここ白金の森もそんな都市部で働く人と農村をつなぐための場所と言っていいでしょう。
田園風景と小高い山々に囲まれた森の中に佇む離れ宿はちょっとした「田園回帰」をやるにはちょうど良いかもしれません。
私も何度か泊まらせていただいたのですが、森をそのまま活かした離れの宿と温泉と食事ができる農のオーベルジュとして日頃の疲れを癒す近郊都市の方々のオアシスとなっています。
あたりはすべて農村風景そのもの。
その地域の農家さんたちがいつもと変わらぬ農作業をされています。
今、農業は高齢化が進み後継者がいない斜陽産業のように言われていますが、
一方では最新のテクノロジーを駆使した先鋭的な若手農家も続々と誕生しています。
この2極化する農業のどちらが良いかはそれぞれですが、
農と業が共存する社会において
農の暮らし、農の生き方、農の風景もまた
なくなっていってるような気がしています。
私は農業コンサルタントとして
若手農家に先鋭的な農業を指導する一方で、
農が持つ「リラクゼーション」を都会の方にお伝えしています。
この「白金の森」はその「農リラクゼーション」を体感できる
唯一無二の場所なのかもしれません。
筆者:山下弘幸(やましたひろゆき)
プロフィール