2021.08.26
温泉ソムリエコラム「ぬる湯でリラックス入浴法」
こんにちは。
熊本の温泉を中心に、湯巡りを楽しみながら
温泉の魅力をお伝えしている、温泉ソムリエアンバサダーの今村ゆきこです。
温泉の持つ力を大切に、成分をそのまま楽しめるようにと
加水・加温なし、源泉かけ流しを徹底する「白金温泉 黄金の湯」。
よく聞かれる、この「加水・加温なし、源泉かけ流し」という言葉ですが、
実は、湯量の問題や源泉温度、設備、マンパワーなど、なかなかこの3条件を満たすのは大変なこと。熊本は湯量が豊富な地域で、とても恵まれているからこそ出来ることなんです。
「黄金の湯」は、地下から湧き出たままの温泉をそのまま楽しめる温泉施設ということ。
改めて、大地の恵み・温泉の魅力を知って入浴すると、
そのありがたさを、しみじみと感じるはず。
温泉のありがたさが分かるうんちくや、健康増進に嬉しい入浴法など、
このコラムを通してお伝えすることで、
みなさんが「もっと」温泉が好きになるキッカケになれば・・・と思っています。
今年の夏、何回、湯船につかりましたか?
今年の夏は、予想外の長雨で気温が下がったり、かと思ったら急に暑くなったり・・・と、いつもより体調管理が難しかったのではないでしょうか?暑いからといって、お風呂もシャワーで済ませていませんか?
実は、入浴(湯船につかること)をしないと、体の疲れがキチンと取れず、少しずつ少しずつ疲れが積み重なっていき、気づいたら体は疲労困憊・・・ってことになっている可能性があるんです。
入浴をすることで生まれる水圧は、体を程よくマッサージし、
浮力はリラックス作用をもたらします。
それが、シャワーだけだと、(極端に言うと)体の汚れを洗い落とすだけ!
もったいないんです。
だからと言って、「ごがん暑か日に、熱い湯に入れるか!」とおっしゃるのも、もちろん分かります。無理して熱い湯につかって、逆に疲れた…ということもあり得るので、あまりおすすめしません。
タイトルにも書いてあるので、ピンっ!と来ている方もいらっしゃると思いますが、あえて大きな声で!
ズバリ!暑い日は「ぬる湯」に入浴しましょう。
8月も終わりに近づいているのですが、熊本は残暑が厳しい地域。
9月に入っても普通のお湯につかるのがおっくうという方も、ぜひお試しください。
ぬる湯とは、39℃以下の温泉のことです。
37℃〜40℃が副交感神経を刺激し、リラックス作用をもたらしやすい温度と言われ、夏場の目安は38℃。
シャワーは慣れないうちは膝下だけでも大丈夫です
さらに、「ちょこちょこ分割浴」がおすすめ。
一気に長湯せず、5分慣らして、じっくり8分入って、3分入って軽く仕上げる。
間に3〜5分の休憩を挟みながら、ちょこちょこ分割して入浴するのです。
この休憩中に、水シャワーを浴びたり、体や頭を洗ったり、リラックスルームやテラスで外気浴するのもおすすめ。そう考えると、熱い日でも、ゆっくり温泉の時間を楽しめますよね。
リラックスルームで横になると、空が見えて開放感も味わえます
入浴する際のワンポイント!
首までしっかりつかることで、首の後ろに集中している副交感神経を刺激します。これもリラックス作用に効果をもたらすと言われているんです。
「黄金の湯」は源泉の温度が「49.5℃」ありますが、湯量を調節することで、湯船に注がれる頃には温度が38〜42℃になるようになっています。湯口よりも湯尻の方が温度が低いので、まずは湯尻から入浴して、慣れたら湯口へ…という順番を試してみてください。