2023.12.26
対談「人生・未来を語る」vol.2植田貴俊さん×松岡義博
「白金の森」の敷地内にある「シェアハウス白金」。
ここは、世間一般のシェアハウスとはひと味違った場所。
志の高い人々が集う場として生まれました。
昨年春から入居されている植田さんは、県職員として勤めながら、より良い未来のために大きな夢を抱き起業を考えているお一人。今回は、植田さんの人生・未来のお話を、松岡会長が伺います。
「出会いはタイミング」。シェアハウス白金との出会いは必然⁉︎
―菊池に住むことになり、「シェアハウス」を選んだ理由を教えてください。
植田さん
菊池への異動辞令が出て、2週間で住まいを決めないといけなくなり、賃貸を探すことに。ただ、TSMCの影響もあり空室が少なく、あっても条件に合う物件がなく苦戦していました。それに、数年単位の異動なので、電化製品を一式買っても数年後には無駄になることを考えると、シェアハウスでもいいなと考え、「菊池 シェアハウス」で検索すると、トップに「シェアハウス白金」がヒットしたんです。
―そこでホームページにたどり着いたんですね。「シェアハウス白金」以外にもシェアハウスはあると思うのですが、ここに決めたのはなぜですか?
植田さん
施設の雰囲気や設備が、これまでのシェアハウスのイメージと違いましたね。それに、ちょうど「働き方」を考えていたタイミングで、「起業」というキーワードが目に飛び込んできて、ここにしようって決めました。
松岡
ありがとうございます。このシェアハウスは、誰でも入居できる場所ではないんです。見学・面談を経て入居が決定します。植田さんと初めてお会いした時、「何かやりたい!」という意志を感じたのを覚えています。
―入居してよかったことはありましたか?
植田さん
今、「きくち起業塾」で起業について学んでいます。その出会いもコチラのおかげです。
松岡
私が講師で参加させていただいた時、植田さんのプレゼンを聞いたのですが、私の想いと似ている!応援したい!と強く感じて、ワクワクしましたね。
植田さん
まだふわっとした企画書だったので、これから具体的に詰めていこうと考えています。そう、こんな風に、すでに実績のある起業家でもある松岡会長のお話を、ダイレクトに聞くことができるのも、「シェアハウス白金」に入居したから。様々な方につないでいただいています。
松岡
私は、「誰と出会うかによって人生が変わる」と思っています。「人と人をつなぐ」ことで出会いの数も増えるので、その分、話したり聞いたりする機会も増える。私は農業からスタートし、六次化・直売…と進めていく中で、「お客様ともっと深く関わりたい」と思うようになったんです。話すことはとてもいいことで、自分のよかったことも失敗したことも、話したい人、聞きたい人が集って、「一人ひとりの過去・未来を語る場」に、このシェアハウスをしていきたいんですね。
「子どもたちの未来」のために、自分がやるべきこと
―松岡会長がワクワクしたと言う植田さんの夢のお話を聞かせてください。
植田さん
「地域から始まる新しい日本のくにづくり」と題して、地域密着型のシンクタンクを作ることを考えています。子どもが生まれたことをキッカケに、「自分」から「子ども」へと目線が変わると、見えてくるものが変わりました。これからの熊本は大きく変わりますし、世界では戦争も起きている…。食糧自給率が40%を切った日本。子どもたちの将来はどうなっていくのか…。そう考えるようになったんです。
―そこで、「何かやりたい!」と考えるようになられたんですね。
植田さん
はい。東京に7年間住んで、都会での経済活動やサービスの一次資源となる人・モノが地方から集まっていること、故郷・八代の農家が減少して農業の活気が落ちているという現実を知り、これでは地方だけでなく都会も共倒れすると思いました。そこで、地域密着型のシンクタンクが必要だと思ったんです。寺子屋のようなものを作るなど、色々と考えています。
松岡
植田さんのように言葉にして発することは、とても大切です。何よりアイデアを出すことが大事。おぎゃっと生まれたこのアイデアを、育てるのは周りや行政。特に植田さんは行政の方なので、このような考えを持って勤められるのは、とても良いことだと思います。
―すぐに起業ではなく、今のお仕事を続けながら行動をするということでしょうか?
松岡
そうです。このアイデアに共感してくれる仲間を増やして、認知度を上げて噂になることが大切。「菊池で何かやっているみたいね」と聞くと、行政も動き出すと思います。
植田さん
なるほど! これまでは「想い」を企画書に落とし込んでいましたが、会長の経験やアドバイスを聞いて、実行ベースで動けるものにしていきます。
松岡
想いが強い分、無理はしないでくださいね。人には「身の丈」というのがあるので、失敗しても辞めても良いし、選択は自由です。少しずつ、階段を登ると良いと思います。植田さんのお話を聞けて、本当にワクワクしました。ありがとうございます。
最後に、この度、県内65人が秋の叙勲を受章した中で、私も「旭日単光章」をいただくことになりました。本当にありがたいことです。これまで私を支えていただいた方々には、この場を借りてお礼を申し上げます。より一層、人のお役に立てるよう気を引き締めていきます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
インタビュアー:今村ゆきこ(エディター・ライター)