2020.10.17
社会への恩返し
【第十二話・2003年〜】※3つの活動をあげているので年代は幅広くなります
経営者として日々を送る中、欠かせない想いが
「人の役に立つ」ということ。
「自分さえ良ければ」。
これでは、誰もついてきてはくれません。
生みたての温かいタマゴを届けることも、
みなさんのお役に立てることだと考え、これまで取り組んできました。
この考えは、次第に会社の外に向かって行きました。
社会貢献というほど大袈裟でなくても、
タマゴを販売すること以外で社会のお役に立てることが、
自然と目に入ってくるようになってきたのです。
2003年に出会った「キワニスクラブ」もその一つです。
雑誌で「子ども最優先活動」という文字を見つけ、興味が沸きました。
どんな団体か調べると、国際的な奉仕団体の一つで、
子どもたちのための活動に力を入れているということがわかりました。
「モノより心を重んじる」
「自分がされてうれしいことを他人にもする」
このキワニス精神に新鮮さを感じ、
今の自分にとって必要だと感じました。
「思い立ったら即行動」が、私です。
早速入会の手続きを行いました。
当クラブの名物、近況報告大会では、さまざまな業種のメンバーが、
近況や将来の夢などを発表します。
想いを言葉にすることで、実行しようという決意に繋がるような気がします。
「地域の活性化のお役に立てれば」と考え、
2012年7月には、「熊本キワニスサテライト菊池クラブ」を設立し、
熊本地震の際には、被災した子どもたちの心を癒すお手伝いができればと
「キワニス・ドール(人形)」の製作を行いました。
2009年からは、日本農業法人協会の会長も経験させていただきました。
当時、農業政策に関する会議によく呼ばれ、
毎週のように東京の永田町や霞が関に通い、政権幹部や官僚と議論をしました。
中央の官僚と話してみて感じたのは、農業現場との距離感です。
「もっと農家の実態を見て事業や予算を組んで欲しい」
幾度となくそんな要求をぶつけました。
一方で分かったこともありました。
現場に即した農政を進めるには、まず農家自らがチャレンジし、
実績を示す必要があるのです。
最初から補助金頼みではダメなのです。
自らの工夫で事業に臨み、具体的に提案すれば
優秀な官僚は応えてくれるのです。
「約1,800人の会員のため、日本の農業のために」
その想いで続けた2期4年間でした。
学校教育に関わるようになったのは、2016年7月のことです。
菊池市の教育委員に任命され、毎月の定例会に参加しました。
未来を担う子どもたちにとって何が必要なのか、を深く考えさせられ、
「イチから勉強」と覚悟を決めて臨みました。
学校訪問の機会も増え、いじめや不登校問題の根深さも認識させられました。
先生方の忙しさも問題視されています。
もっと地域や社会全体で子どもたちに関わる姿勢が大切だと考え、
「総合的な学習の時間」に民間の力を生かせないか。
当社でも、若者からお年寄りまで、世代を超えたふれあいができるよう、
多様な学びの場を創っていければと思います。
私がこうやって会社を出て活動できるのは、社員に支えられているから。
そして、活動中にも、たくさんの方々に支えていただいているからです。
みなさんへの感謝の気持ちを忘れず。
これからの人生も「何をすればお役に立てるのか」を心に刻み生きてまいります。
次回のブログは……
「世代交代」についてのお話です。